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13インチM4 レビュー:万人におすすめできる完璧なノートPC

今日は、待望の新型13インチM4 MacBook Airについて、実際に使ってみた感想をお届けします。結論から言うと、このマシンは私にとって、そしておそらく多くの人にとって「理想的なノートPC」といえる逸品です。軽量で持ち運びやすく、十分なパワーを備え、そして何より価格が魅力的になりました。さっそく詳しく見ていきましょう。

M4チップ搭載で進化したMacBook Air

Appleが新しいM4チップを搭載したMacBook Airを発表した時、正直なところ「またチップの世代交代か」と思った方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に使ってみると、これはただのマイナーアップデートではないことがわかります。

M4チップは、日常使いから軽めのクリエイティブ作業まで、驚くほどスムーズにこなしてくれます。私が普段行っているウェブブラウジング、動画視聴、文書作成はもちろん、Photoshopでの画像編集やFinal Cut Proでの簡単な動画編集も、目立った遅延なく処理できました。

特に嬉しいのは、ベースモデルから16GBのRAMが搭載されるようになったことです。これまでのMacBook Airの8GBでは、Chromeのタブをたくさん開いたりすると少し厳しいと感じることがありましたが、16GBあれば普通の使い方ではほとんど心配ありません。

驚きの軽さがもたらす真の携帯性

MacBook Airの最大の魅力といえば、やはりその軽さです。13インチモデルは約1.25kgしかなく、バッグに入れて持ち歩いていることを忘れてしまうほど。

先週、東京からの日帰り出張で、朝から晩まで13インチM4 MacBook Airをカバンに入れて移動しましたが、肩や背中の負担が明らかに少なくなりました。以前使っていたMacBook Proと比べると、その差は歴然です。「軽いノートPC」と口で言うのは簡単ですが、実際に一日中持ち歩いてみると、その価値が本当に分かります。

カフェやコワーキングスペースでの作業も快適で、狭いテーブルでも十分なスペースを確保できます。また、飛行機の狭い座席でも作業がしやすいサイズ感は、出張の多い方にとって大きなメリットです。

私は以前、15インチのMacBook Airも使っていましたが、画面は大きい分、持ち運びには少し不便さを感じていました。13インチモデルはその点、コンパクトさと視認性のバランスが絶妙だと思います。

驚きの価格改定とコストパフォーマンス

今回のM4 MacBook Airで特筆すべきは、性能向上にもかかわらず価格が従来モデルより約1万円安くなったことです。さらに、先述の通りベースモデルのRAMが16GBになったことを考えると、実質的には大幅な値下げと言えるでしょう。

これまでMacBook Airを購入するときは、ほぼ必ずRAMをアップグレードする必要がありましたが、今回はその必要がありません。この価格設定は、Windowsの競合製品と比較しても十分に戦えるレベルです。

例えば、同等のスペックを持つDellやLenovoのプレミアムノートPCと比較すると、バッテリー持ちやソフトウェアとハードウェアの統合性を考慮すると、M4 MacBook Airのコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

日常使いでの体験:バッテリー持ちと使い勝手

実際の使用感として特に印象的なのは、バッテリーの持続時間です。私の使い方(Webブラウジング、文書作成、時々の動画視聴など)では、充電なしで丸一日使っても余裕があります。

先日、朝9時から夕方6時まで、カフェでの執筆作業と編集会議のためのビデオ通話を行いましたが、バッテリー残量はまだ30%ほど残っていました。これだけのバッテリー持ちがあると、充電器を持ち歩く必要がない日も多く、荷物がさらに軽くなります。

キーボードの打ち心地も非常に良好です。キーストロークは浅めですが、適度な反発があり、長時間のタイピングでも疲れにくいです。トラックパッドも広くて操作性が高く、マルチタッチジェスチャーも直感的に使えます。

大幅に進化したウェブカメラ

M4 MacBook Airで特に嬉しい改良点が、フロントカメラの大幅なアップグレードです。従来の1080p FaceTime HDカメラから、12メガピクセルのウルトラワイドカメラに進化し、Center Stage機能も搭載されました。

オンライン会議が日常となった今、このカメラの性能向上は想像以上に重要です。先日のZoom会議では、以前のMacBook使用時と比べて「画質が良くなった?」と同僚から指摘されるほどでした。

特に薄暗い環境での撮影品質が向上しており、自宅のやや暗めの書斎でもクリアな映像を届けられるようになりました。Center Stage機能も便利で、移動しながら会議に参加する際に自動的にフレーミングを調整してくれます。

デュアルディスプレイ対応の使い勝手

M4 MacBook Airから新たに外部ディスプレイを2台同時に接続できるようになりました。これは在宅ワークが増えた現代において、非常に実用的な機能です。

私の自宅作業環境では、MacBook Airを閉じた状態で、27インチの4Kモニター2台に接続して使用しています。広い作業スペースが確保でき、例えば一方の画面でコードを書きながら、もう一方で参考資料を表示するといった使い方が可能です。

特に動画編集時には、タイムラインとプレビューを別々の画面に表示できるため、作業効率が格段に上がりました。以前は外部モニターを1台しか接続できなかったので、この変更は本当に助かります。

M4チップの実性能:日常からクリエイティブワークまで

M4チップの性能を具体的なタスクで検証してみましょう。

日常的な作業での体験

  • Webブラウジング:Chromeで20タブ以上開いても、サクサク動作
  • Officeアプリケーション:Word、Excel、PowerPointなどの起動も瞬時で、大きな表計算も滑らかに処理
  • Zoomやテレビ会議:バーチャル背景使用時も発熱少なく安定動作

クリエイティブ作業での性能

  • Photoshop:大きな写真ファイル(4000×3000ピクセル程度)の編集もスムーズ。フィルター適用も待ち時間少なめ
  • Lightroom:RAW現像も快適。バッチ処理も以前のモデルより明らかに速い
  • Final Cut Pro:4K動画の編集もそこそこ快適。書き出し時間も以前より短縮

ゲームに関しては、もちろんゲーミングPCのような性能は期待できませんが、App Store上のゲームやApple Arcadeのタイトルは問題なく動作します。SteamのmacOS対応ゲームも、設定を調整すれば十分楽しめます。

私自身、ライトなゲーマーですが、『Civilization VI』や『Disco Elysium』などを問題なくプレイできました。

M4 MacBook AirとMacBook Proの比較

「M4 MacBook Airが良いなら、もっと高いMacBook Proは買う価値があるのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

MacBook Proの主な優位点は以下の通りです:

  • 120Hzのリフレッシュレート(ProMotion)
  • ナノテクスチャディスプレイオプション
  • アクティブ冷却(ファン搭載)によるサステイン性能
  • より良いスピーカー
  • より多くのポート

しかし、一般的な使用では、MacBook Airとの差はほとんど体感できません。むしろ、軽量さと価格の面でAirのほうが魅力的です。

私自身、以前はMacBook Proユーザーでしたが、今回のM4 MacBook Airに切り替えて、「日常使いならこれで十分」と感じています。特に、長時間の動画レンダリングなど、極端に負荷の高い作業をしない限り、Airで不満を感じることはないでしょう。

こんな人にぴったり

M4 MacBook Airは特に以下のような方におすすめです:

  • ビジネスユーザー:文書作成、表計算、プレゼン資料作成などのオフィス作業が主な方
  • 学生:軽さとバッテリー持ちを重視する、レポート作成や研究に使用する方
  • ライトなクリエイター:趣味レベルの写真編集、動画編集を行う方
  • 出張が多い方:軽量で持ち運びやすく、バッテリーの持ちが良いPCを求める方
  • macOSエコシステムのユーザー:iPhone、iPad、Apple Watchなど他のApple製品と連携させたい方

一方、次のような方にはMacBook Proや他の選択肢が良いかもしれません:

  • プロレベルの動画編集やコンピューターグラフィックスを扱う方
  • 高負荷のゲームをプレイしたい方
  • 多数の外部機器を同時接続する必要がある方

実際の使用シーン:私の1週間

具体的な使用感を伝えるために、私がM4 MacBook Airを使った1週間の様子をお伝えします。

月曜日:自宅でのリモートワーク。外部ディスプレイ2台に接続し、コーディング作業と記事執筆。バッテリーを気にせず終日使用。

火曜日:カフェでの作業。充電器なしで約6時間のWebリサーチと記事執筆。バッテリー残量はまだ40%以上残っていた。

水曜日:クライアントオフィスでの打ち合わせ。プレゼンテーション用に持参し、HDMI変換アダプタで外部ディスプレイに接続。スリープからの復帰が速く、スムーズに準備できた。

木曜日:出張で東京へ。新幹線内での作業も快適で、狭い座席テーブルでも使いやすかった。ホテルでの夜間作業でも、キーボードのバックライトが見やすく作業効率が高かった。

金曜日:リモート会議の日。合計5時間のZoom会議と資料作成を行ったが、発熱も少なく、バッテリーも終日持続。新しいカメラの画質を同僚から褒められた。

週末:趣味の写真編集。Lightroomで約100枚のRAW写真の現像作業をこなしたが、ストレスなく処理できた。

気になる点とデメリット

もちろん、完璧な製品はありません。M4 MacBook Airの気になる点も正直にお伝えします。

ストレージ容量の制約

ベースモデルは256GBから始まりますが、この容量は今の時代、特にクリエイティブな作業をする方には少し物足りないかもしれません。私の場合、1TBモデルを選択しましたが、これによって価格はかなり上昇してしまいます。クラウドストレージを活用するか、外付けSSDの使用を検討するのも一つの選択肢でしょう。

ポート数の制限

MacBook Airには、MagSafe充電ポートと2つのThunderbolt/USB 4ポートしかありません。多くの周辺機器を使用する方は、USBハブやドッキングステーションが必須になるでしょう。仕事で複数のUSB機器、SDカードリーダー、外部ディスプレイなどを使用する場合、ケーブル管理が少し面倒に感じることがあります。

私は自宅用にAnkerの7-in-1 USBハブを購入し、これで問題を解決しています。ただ、外出先ではこうしたアダプターを持ち歩く必要があるのは少し不便です。

液晶リフレッシュレート

MacBook Airのディスプレイは美しく、色再現性も非常に優れていますが、リフレッシュレートは標準的な60Hzにとどまっています。MacBook Proの120Hz(ProMotion)ディスプレイに慣れている方は、スクロールやアニメーションの滑らかさに違いを感じるかもしれません。

ただし、日常的な使用では大きな問題にはならず、バッテリー持続時間の長さとのトレードオフと考えれば納得できる部分です。

修理・アップグレードの難しさ

他のApple製品と同様、M4 MacBook Airは内部パーツのユーザー交換やアップグレードが事実上不可能です。RAMはチップに統合されており、ストレージも交換できません。購入時に将来の使用を見据えて適切な構成を選ぶ必要があります。

この点は、長期間使用する予定の方や、将来的な拡張性を重視する方にとっては考慮すべきポイントでしょう。

長期的な投資として考える

MacBook Airを単なる「消費」ではなく「投資」として考える視点も大切です。Apple製品の優れた点の一つは、その長寿命性にあります。私の経験上、MacBookは平均して5〜6年は快適に使用できます。

例えば、前々世代のIntel MacBook Airを使用していた友人は、M4モデルに乗り換えて「まるで別の世界」と驚いていました。パフォーマンスの向上はもちろん、発熱の少なさやバッテリー持続時間の長さに特に感動していたようです。

この長期使用を前提とすると、年間約3万円の投資と考えることができます。日々のツールとして使うものだからこそ、信頼性と快適さに投資する価値は十分にあると思います。

macOSエコシステムの恩恵

MacBook Airの魅力は、ハードウェア単体ではなく、macOSおよびAppleエコシステム全体との統合にもあります。

Continuityとユニバーサルクリップボード

iPhoneで撮影した写真がすぐにMacで使えたり、Macで書き始めた文章をiPadで続けられるなど、デバイス間の連携が素晴らしいです。私はよくiPhoneでメモを取り、それをMacBookで展開して記事にすることがありますが、このワークフローがとてもスムーズです。

AirDrop

大きなファイルを瞬時に転送できるAirDropも、日常的に重宝しています。クライアントとの打ち合わせでは、iPhoneで撮影した現場の写真をすぐにMacBookに転送して提案資料に取り込むといった使い方も便利です。

Universal Control

iPadとMacBook Airを並べて置き、一つのキーボードとマウスでシームレスに操作できる機能も生産性向上に貢献しています。例えば、MacBook Airでコーディングしながら、iPadでリファレンス資料を確認するといった使い方が可能です。

環境への配慮

サステナビリティへの関心が高まる中、M4 MacBook Airは環境に配慮した設計も特筆すべきポイントです。

本体には100%リサイクルアルミニウムを使用し、内部の希土類磁石やはんだ付けのスズの一部にもリサイクル素材が使われています。また、パッケージも99%以上が繊維素材で作られており、Appleは2030年までに製品とパッケージを100%カーボンニュートラルにする目標に向かって着実に進んでいます。

私自身、環境への影響を考慮して製品を選ぶようになってきており、この点もM4 MacBook Airを選んだ理由の一つです。

実際の購入価格と費用対効果

実際の購入検討にあたって、価格に関する情報も詳しく共有しておきます。

日本での価格体系(税込)

  • 13インチM4 MacBook Air 8コアCPU/10コアGPU, 16GB RAM, 256GB SSD: 164,800円
  • RAM 24GBにアップグレード: +30,000円
  • ストレージ512GBにアップグレード: +30,000円
  • ストレージ1TBにアップグレード: +60,000円

私のおすすめ構成は、RAMは標準の16GBのまま、ストレージを512GBにアップグレードするというものです。これで約194,800円になりますが、5年以上使うことを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

教育機関向け割引や整備済製品の利用も賢い選択肢です。実際、私の知人は教育割引を利用して約1万5千円ほど安く購入できていました。

一週間使って見えてきた真の価値

M4 MacBook Airを1週間使ってみて、その真の価値は「いかに意識せずに使えるか」にあると感じています。

バッテリー残量を気にしなくても良い安心感、カバンの中の重さをほとんど感じない軽さ、必要な時にすぐに起動する即応性、そして日常のタスクを滞りなくこなすパワー。これらが組み合わさることで、「道具」ではなく「パートナー」のような存在になっています。

「最高のツールは、その存在を忘れさせるもの」という言葉がありますが、M4 MacBook Airはまさにそれを体現していると言えるでしょう。

まとめ:誰にでもおすすめできる理由

ここまでM4 MacBook Airについて詳しく見てきましたが、なぜこれが「万人におすすめできる完璧なノートPC」なのかをまとめてみましょう。

1. バランスの取れた性能と携帯性

  • 日常使用からクリエイティブ作業まで対応できる処理能力
  • 1.25kgという驚くほどの軽さと薄さ
  • 18時間という実用的なバッテリー駆動時間

2. 優れたユーザー体験

  • 美しいRetinaディスプレイと優れたキーボード
  • 高品質な12MPカメラとスピーカー
  • macOSの直感的な操作性

3. 合理的な価格設定

  • 前モデルより値下げされた基本価格
  • 標準で16GBのRAMを搭載
  • 長期使用を考えた費用対効果の高さ

4. エコシステムの利点

  • iPhoneやiPadとの完璧な連携
  • iCloudによるシームレスなデータ共有
  • AirPodsなどの周辺機器との統合

5. 持続可能性と信頼性

  • 環境に配慮した素材と製造プロセス
  • 長期的なソフトウェアサポート
  • Appleの充実したサポート体制

M4 MacBook Airの登場により、「Macを買うならどれがいい?」という質問への回答が非常にシンプルになりました。特別な理由がない限り、13インチM4 MacBook Airが最適な選択肢です。

パソコンに対して「とにかく仕事が捗ること」「持ち運びが苦にならないこと」「バッテリーの持ちが良いこと」を求める多くの人にとって、M4 MacBook Airはほぼ完璧な解答となるでしょう。使えば使うほど、その真価を実感できる一台です。

皆さんも新しいノートPCを検討している場合は、ぜひM4 MacBook Airを選択肢に入れてみてください。きっと期待以上の体験が待っていることでしょう。

免責事項: 本記事は筆者の個人的な使用体験に基づいています。使用状況や環境によって体験は異なる場合があります。購入の際は、自身のニーズに合わせて適切な構成を選ぶことをおすすめします。