タブレット選びで失敗したくないあなたへ
タブレット売り場で迷子になった経験はありませんか?私もその一人でした。実は私、これまでAndroidタブレットよりもiPadを圧倒的に愛用してきたのですが、最近の状況はかなり変わってきています。
家族には娘用にAndroidタブレットを購入したものの、結局その娘も今はiPadを使って何時間もかけて音楽制作に夢中になっています。将来はプロデューサーになるかもしれません…なんて親バカな話は置いておいて、今日お話ししたいのは、2025年に入ってAndroidタブレットが本格的にiPadの対抗馬になってきたという現実です。
Xiaomi Padが価格、パフォーマンス、大型の明るいディスプレイで競合他社を圧倒し、最高のタブレットたちに警鐘を鳴らしている状況を見ていると、もはや「iPadを買っておけば間違いない」という時代は終わったのかもしれません。
正直に告白しますが、私は長年、Boox Note Air4Cも所有しているにも関わらず、毎日使っているのはiPad Proでした。しかし、Androidタブレットが持つハードウェアとソフトウェア機能の水準向上を考えると、特定の使用ケースではiPadよりも魅力的な選択肢になることが増えてきました。
自分が何に投資するかをしっかり理解していれば、AndroidタブレットがiPadより優れた選択肢になることもあるのです。価格についてはここでは深掘りしませんが、私が家族のために何かを購入する前に必ず考慮する4つの重要な要素をお話しします。
最新トレンド:2025年のタブレット戦国時代

Android 16のデスクトップモードが革命を起こす
2025年のタブレット業界で最も注目すべき変化は、Android 16のデスクトップウィンドウイング機能により、ユーザーが複数のアプリを同時に実行し、最適なマルチタスキングのためにウィンドウのサイズを変更できるようになったことです。
この機能は単なる画面ミラーリングではありません。シングルアプリやスプリットスクリーンモードに加えて、デスクトップのように1つの画面で複数のアプリウィンドウを開き、移動、リサイズできるため、アプリ間での作業が格段に楽になるという革新的な変化をもたらします。
実際に試してみた感想として、GoogleがAndroid 16のより良いデスクトップ機能を構築しており、Samsung DeXを活用してそれを実現しているのを見ると、AndroidタブレットがノートPCの代替品として本格的に使える時代が来たと感じています。
注目すべき2025年モデル
OnePlus Pad 3が新たにベストAndroidタブレットの座に就き、Snapdragon 8 Eliteによるフラッグシップレベルのパワーと機能を提供しながら、予想より低い価格を実現している状況は、コストパフォーマンスを重視するユーザーには朗報です。
一方、Samsung Galaxy Tab S10 Ultraは購入できる最大級の主流タブレットの一つで、描画や基本的な生産性作業に適しており、防水設計やmicroSD拡張スロットなど、iPadにはない機能を提供している点で差別化を図っています。
決定要素1:アプリサポート – 単なる互換性以上のもの
私が最重視する理由
私にとって最も重要なのは、タブレットで欲しいアプリがすべて使えるかどうかです。多くの人がタブレットを購入してから何ができるかを考えがちですが、私は全く逆のアプローチを取っています。
仕事や娯楽で既に使っているアプリ、そして今後ダウンロードする可能性のあるアプリを慎重に検討し、もしタブレットがそれらのアプリを一つでも使えず、簡単に代替できるものがないなら、そのタブレットは私の選択肢から外れます。
iPadが持つ圧倒的な優位性
開発者がタブレットをターゲットにする場合、AppleのApp Storeの方が収益性が高い傾向があるため、iPadを優先することになります。これが現時点でのiPadの最大の強みです。
Androidタブレットでは、アプリのスマートフォン版やウェブ版を使う可能性が高くなってしまいます。ただし、朗報もあります。Googleは着実にAndroidのタブレット基盤の強化を進めており、開発者に複数のフォームファクターのサポートを促しています。
タブレット専用インターフェースの重要性
私はタブレットのネイティブインターフェースにこだわっています。どちらのプラットフォームも、同等のスマートフォンで動作するものなら何でも実行できますが、スマートフォンのインターフェースを単純に拡大すると、見栄えが悪く使いにくくなることが多いのです。
それなら、ポケットからスマートフォンを取り出した方がマシということになってしまいます。
決定要素2:Androidバージョンサポート – 最先端は必須
Air4Cでの苦い経験
私が所有するBoox Note Air3Cを例に説明しましょう。電子書籍リーダーやメモ取りツールとしては優秀ですが、汎用タブレットとしての最大の欠点はAndroidのバージョンでした。
Android 13しかサポートされておらず、これは最新リリースから3バージョン前のものです。最新のOS機能にアクセスできないだけでなく、より深刻な問題があります。
アプリの時限爆弾
2025年9月以降、Android 15以降を搭載したデバイスにアプリを配信したい開発者は、Android 14より前のバージョンをターゲットにできなくなります。つまり、OSアップデートがなければ、Air3Cのアプリは時間的に凍結されてしまうのです。
他のAndroidタブレットにも同様の制限がありますが、汎用デバイスとしてはとても受け入れられません。
未来への投資としてのAndroid 16
逆に、Android 16以降を搭載している、あるいは少なくとも搭載予定のデバイスは、デスクトップモードの恩恵を受けられるため、iPadよりも魅力的な選択肢になる可能性があります。
デスクトップモードを使うと、Androidタブレットを外部ディスプレイに接続した際に、Windows PCのような感覚で操作できます。実際にWindowsソフトウェアを実行しているわけではありませんが、Googleはタブレットをノートパソコンのような感覚で操作できる点で、間違いなく一歩先を進んでいます。
決定要素3:必要なフォームファクター – 多様性は強み
iPadの限界
iPadは、アプリの選択肢、パフォーマンス、ビルドクオリティにおいて安心の選択肢です。しかし、フォームファクターの選択肢が限られているというトレードオフがあります。
8.3インチのMiniを除けば、iPadは11インチと13インチのサイズのみで販売されています。そして、ほとんどの場合、違いはコンポーネントの性能のみで、基本機能に大きな違いはありません。
例えば、iPad Proは他のiPadと同じ数のUSBポートを備えていますが、速度の遅いUSB 2.0や3.xではなく、USB 4/Thunderbolt 4を搭載しているという違いがあるだけです。
Androidタブレットの多様性
個人的にはiPadのサイズ展開で十分ですが、Androidタブレットは選択肢のブランドが増えたことで、フォームファクターがより多様化しています。
Samsungだけでも少なくとも8種類のタブレットサイズを提供しているのをご存知でしょうか?
忘れられた名機Google Nexus 7
史上最も愛されたタブレットの一つはGoogle Nexus 7で、Kindleとほぼ同じサイズで、外出先での読書やストリーミングにほぼ最適でした。8.3インチが大きすぎると感じるなら、iPad miniの性能は問題になりません。しかし、もっと小さいサイズが欲しい場合、Androidタブレットの方が選択肢が豊富です。
決定要素4:ブランド品質とアクセサリーサポート – アップルのもう一つのポイント
iPadの圧倒的エコシステム
iPadで失敗することはほとんどありません。アプリ、パフォーマンス、品質の高さに加えて、iPadはケース、スタンド、キーボードなど豊富なアクセサリのエコシステムという大きなメリットを享受できます。
古いモデルのアクセサリを探すのに時間がかかることもありますが、何か必要なものがあれば、Appleや他のメーカーから購入できると考えて間違いありません。
SamsungだけがAppleと対等
Androidタブレットに関していえば、Appleと直接比較できるブランドはSamsungだけです。Galaxy Tab S10 FEのようなタブレットの造りの良さに異論を唱える人はほとんどいませんし、互換性のあるアクセサリも豊富に揃っています。
最近のGalaxy Tabならどれでも、毎日持ち歩くのに十分な品質とサポートを提供してくれるでしょう。
その他のブランドは要注意
他社製品となると状況は複雑です。OnePlus Pad 3はハードウェアの品質は高いかもしれませんが、AppleやSamsung製品ほどアクセサリの選択肢は多くなく、おそらくオンラインで購入する必要があるでしょう。
ただし、他のブランドにはない独自の機能があれば、私はその点を許容します。OnePlus Pad 3は優れた13MPリアカメラ、曲面エッジ、独特の7:5アスペクト比を備え、鮮やかな13.2インチ144Hzディスプレイで動画やゲームが美しく表示されるという魅力があるからです。
無名ブランドは避けるべし
AmazonやTemuなどのサイトで販売されている無名のAndroidタブレットには注意が必要です。確かに価格は安いですが、カスタムアクセサリはほとんど、あるいは全く見つからないでしょう。
また、故障した場合、サポートに相談できる人がいれば幸運で、すぐに修理や交換してもらうことは難しいでしょう。長期的に見れば、iPadやGalaxy Tabを購入した方が安く済むかもしれません。
私の実体験と国内外の事例
我が家のタブレット事情
興味深いことに、我が家では世代によってタブレットの使い方が全く違います。私は主にプロの作業用途でiPad Proを使用していますが、娘は音楽制作という創作活動に夢中です。
娘が何時間もかけて自分でサンプルを録音し、音楽を作っている姿を見ていると、タブレットが単なる消費デバイスから創作ツールへと進化していることを実感します。
海外での使用例
Amazon Fire Max 11は約100ドル高いiPad 10.9と同様の機能を提供し、さらに拡張可能ストレージも備えているという海外での評価を見ると、用途によってはコストパフォーマンスでiPadを上回る選択肢が存在することがわかります。
特にヨーロッパやアジア諸国では、Androidタブレットがビジネス用途で積極的に採用されているケースが増えています。これはiPadがファイル管理などでパワーユーザーに制限を課す一方、Androidは従来のコンピューターのように動作し、完全なファイルアクセスやアプリのサイドローディングが可能だからです。
使用例と使い方のコツ
アプリ選択の具体的戦略
iPadを選ぶべきケース:
- Adobe Creative Suite(Photoshop、Illustrator、Premiere Pro)を本格的に使いたい
- Apple Pencilを活用したデジタルアートやノート取りが主目的
- iOS専用アプリ(Procreate、GoodNotes 5など)が必須
- 家族でiCloudエコシステムを共有している
Androidタブレットを選ぶべきケース:
- Microsoft Officeでの作業がメイン
- ファイル管理の自由度を重視する
- 外部ストレージ(microSDカード)の利用が必要
- デュアルディスプレイ環境での作業を想定している
フォームファクター別おすすめ用途
7-8インチクラス:
- 電子書籍リーダーとしての使用
- 動画視聴(Netflix、YouTube)
- 軽いゲーミング
- 通勤時の携帯性重視
10-11インチクラス:
- ビジネス文書作成
- オンライン会議の参加
- 教育用途(オンライン授業)
- バランス重視の万能機
12-13インチクラス:
- グラフィックデザイン
- 動画編集
- プログラミング学習
- ノートPC代替用途
アクセサリー選びのポイント
必須アクセサリーの優先順位:
- 保護ケース:画面とボディを同時に保護できるタイプ
- キーボード:文字入力が多い場合は必須
- スタイラス:手書き入力やデザイン作業用
- 充電器:高速充電対応モデルの選択
iPadのアクセサリー選び:
- Apple純正品は高価だが確実な互換性
- サードパーティ製品は価格面でのメリット
- Magic KeyboardとSmart Keyboard Folioの使い分け
Androidタブレットのアクセサリー選び:
- Samsung製は純正アクセサリーが豊富
- その他のブランドはサードパーティ製品を活用
- 汎用品の活用でコストを抑制
まとめ:2025年のタブレット選択指針
重要なポイントの再確認
最も懸念すべきことはアプリの互換性です。ネイティブのタブレットインターフェースで必要なすべてのアプリを実行できないタブレットを購入しても意味がありません。
検討に値するAndroidタブレットは、最新バージョンのAndroidをサポートしている(またはサポート予定の)もののみです。Android 16のデスクトップモードは、今年後半に対応デバイスで展開予定で、ゲームチェンジャーとなる可能性があるからです。
iPadは、製造品質、パフォーマンス、アクセサリの点で最も安全な選択肢ですが、特定の使用ケースではAndroidタブレットの方が魅力的になる場合があります。
最終的な選択基準
こんな人はiPadを選ぼう:
- アプリの豊富さと品質を最重視
- Apple製品のエコシステムを既に利用
- 長期間のサポートを重視
- 高品質なアクセサリーが欲しい
こんな人はAndroidタブレットを選ぼう:
- カスタマイズ性と自由度を重視
- コストパフォーマンスを優先
- デスクトップモードを活用したい
- 多様なフォームファクターから選びたい
2025年の展望
2025年から2026年にかけて、タブレットとe-readerはこれまで以上にパワフルで多様化し、AppleのiPadからAndroidの強力機種、Windows 2-in-1まで、あらゆるニーズとユーザーに対応するデバイスが揃う状況を迎えています。
正直に告白すると、私はこれまでAndroidタブレットよりもiPadの方がずっと好きでした。しかし、自分が何に投資するかをしっかり理解していれば、Androidタブレットが優れた選択肢になることもあると、心から考えるようになりました。
特に、ハードウェアとソフトウェア機能の水準が高まっていることを考えると、2025年は真の意味でタブレット選択の自由度が広がった年として記憶されるかもしれません。
あなたの使用スタイルと予算に最も適したタブレットを選んで、デジタルライフをより豊かにしてください。どちらを選んでも、きっと満足できる体験が待っているはずです。