今日は多くの方が気になっているスマートフォンディスプレイの「リフレッシュレート」について詳しくお話ししたいと思います。最近のフラッグシップモデルで見かける「90Hz」や「120Hz」という数字、実際にどんな意味があるのでしょうか?そして、本当に高いリフレッシュレートにお金を払う価値はあるのでしょうか?
私自身、昨年60Hzのスマートフォンから120Hzのモデルに乗り換えた時の驚きは今でも忘れられません。スクロールの滑らかさに目を見張ったのを覚えています。でも実際のところ、この技術にはメリットとデメリットの両方があります。今回はそれらを公平に解説していきますね!
リフレッシュレートとは?基本を理解しよう
まず基本中の基本、リフレッシュレートとは何かから説明しましょう。スマートフォンの画面は静止しているように見えて、実は常に更新され続けています。この「更新」がどれだけ頻繁に行われるかを表す数値が「リフレッシュレート」なのです。
リフレッシュレートはヘルツ(Hz)という単位で表され、1秒間に画面が何回更新されるかを示します:
- 60Hz = 1秒間に60回更新
- 90Hz = 1秒間に90回更新
- 120Hz = 1秒間に120回更新
つまり、120Hzのディスプレイは60Hzの画面と比べて、2倍の頻度で画面情報を更新しているわけです。これは単なる数字の違いではなく、実際のユーザー体験に大きく影響します。
実体験:60Hzから120Hzへの変化
私が60HzのXperia XZ2から120HzのPixel 7 Proに乗り換えた時、その違いは一目瞭然でした。特にTwitterやInstagramのタイムラインをスクロールする時、まるで別次元の滑らかさを感じたのです。「ああ、これが高リフレッシュレートか!」と感動したのを今でも覚えています。
ちなみに、スマートフォンの画面更新は一度に全画面が切り替わるわけではありません。水平方向のピクセル列が順番に更新されていきます。これを実際に確認したい方は、画面をスローモーションカメラで撮影してみると分かりやすいですよ。
60Hz、90Hz、120Hzの違い:実際に何が変わるのか
では、具体的にリフレッシュレートが上がると何が変わるのでしょうか?
1. UI操作の滑らかさ
最も分かりやすい違いは、インターフェースの操作感です。メールリストをスクロールしたり、ホーム画面をスワイプしたりといった日常的な操作が、高リフレッシュレートではより滑らかに感じられます。
2. 応答性の向上
リフレッシュレートが高いと、ディスプレイのレイテンシ(遅延)も低くなります:
- 60Hz:完全更新に約16.6ミリ秒必要
- 90Hz:完全更新に約11.1ミリ秒必要
- 120Hz:完全更新に約8.3ミリ秒必要
この差はミリ秒単位ですが、特にゲームや素早い操作を行う場面では体感できる違いになります。
3. 動画視聴体験
ただし、映画やほとんどの動画コンテンツは24fpsや30fpsで制作されていることが多いため、動画視聴に関しては120Hzのメリットは限定的です。それでも、120Hzは24Hzや30Hzのコンテンツを均等に分割して表示できるため、映像がより安定して見えるという利点があります。
実体験:ゲームプレイの違い
私が『原神』や『PUBG Mobile』などのゲームを60Hzと120Hzで比較プレイしたとき、その差は歴然でした。120Hzでは画面の動きがより滑らかで、ゲーム内の素早い動作にも遅延なく反応。特に競争性の高いゲームでは、この差が勝敗を分けることもあります。
高リフレッシュレートのトレードオフ:バッテリー消費の問題
しかし、高リフレッシュレートには代償があります。最も大きなデメリットは、バッテリー消費の増加です。
私の経験では、Pixel 7 Proを60Hzと120Hzで1週間ずつ使い比べたところ、同じ使用パターンでも120Hzモードではバッテリー持ちが約15%ほど短くなりました。特に外出先で長時間使用する予定がある日は、60Hzに切り替えるようにしています。
研究によると、OnePlus 7 Proの場合、90Hzモードは標準の60Hzモードと比較してブラウジング時間が約200分も短くなるという結果も出ています。また、Galaxy S20 Ultraでは、120Hzモードに切り替えるとバッテリー寿命が約9%低下したというデータもあります。
LTPO技術:バッテリー消費の救世主
この問題を解決するために登場したのが、LTPO(低温多結晶酸化物)技術を使った可変リフレッシュレートディスプレイです。
LTPOディスプレイは、表示するコンテンツに合わせてリフレッシュレートを自動的に調整します。例えば:
- ゲームやスクロール中:120Hz
- 動画視聴:24Hzや60Hz
- 静止画や文章閲覧:10Hzやそれ以下
私が先日店頭で触ったSamsung Galaxy S24 Ultraは、この技術の恩恵を最大限に活かし、1Hzまでリフレッシュレートを下げることができます。これにより、高リフレッシュレートの滑らかさを維持しながらも、バッテリー消費を抑えられるわけです。
実際に友人のiPhone 15 Pro(ProMotion搭載)と私のPixel 7 Pro(可変リフレッシュレート対応)を比較すると、どちらも120Hzの滑らかさを持ちながら、バッテリー持ちには大きな差がないことが分かりました。
実際に体感できる?リフレッシュレートの見分け方
「高いリフレッシュレートって本当に違いが分かるの?」という疑問をよく耳にします。実は個人差があり、全ての方が同じように違いを感じるわけではありません。
一般的に、60Hzから120Hzへの変化は多くの人が認識できますが、90Hzから120Hzへの違いは比較的わずかで、訓練された目を持つ方やゲーマーでないと気づきにくいかもしれません。
見分け方のコツ
スマホ売り場で比較する際は、次のような操作を試すと違いが分かりやすいです:
- ウェブページを素早くスクロールする
- アプリドロワーを開いて上下にスワイプする
- ホーム画面を左右に素早く移動させる
これらの動作で、モーションブラーの少なさや動きの滑らかさの違いを確認できます。
リフレッシュレートだけで選ぶべきではない理由
高リフレッシュレートは確かに魅力的な機能ですが、スマートフォン選びでは他にも重要な要素があります:
- 色再現性:AMOLED vs LCD、色域のカバー率
- 解像度:FHD+ vs QHD+
- 明るさとコントラスト:特に屋外での視認性
- HDR対応:HDR10+やDolby Visionのサポート
私の場合、以前使っていた60Hzのディスプレイでも色再現性が素晴らしく、現在の120Hzモデルに変えた後も色の正確さでは物足りなさを感じることがありました。スマホ選びは総合的に考えるべきなのです。
おすすめの高リフレッシュレート搭載スマートフォン
2025年現在、特におすすめの高リフレッシュレートディスプレイ搭載スマートフォンをいくつかご紹介します:
- Samsung Galaxy S24 Ultra:1-120Hz可変リフレッシュレート、LTPOディスプレイ
- iPhone 15 Pro/Pro Max:1-120Hz ProMotionディスプレイ
- Google Pixel 9 Pro:1-120Hz可変リフレッシュレート
- OnePlus 12:1-120Hz LTPO技術搭載ディスプレイ
- Xiaomi 14:1-120Hz可変リフレッシュレート、高輝度ディスプレイ
ミドルレンジモデルでは:
- Google Pixel 8a:90Hzディスプレイ、コストパフォーマンス良好
- Samsung Galaxy A55:120Hzディスプレイ、手頃な価格
- Nothing Phone (2a):120Hzディスプレイ、ユニークなデザイン
まとめ:高リフレッシュレートは必要?
結論として、高リフレッシュレートは確かに快適なスマートフォン体験をもたらしますが、全ての人に必須というわけではありません。
こんな方には高リフレッシュレートがおすすめ:
- モバイルゲームを頻繁にプレイする方
- スムーズなUI体験を重視する方
- 最新技術にこだわる方
こんな方には60Hzでも十分かも:
- バッテリー持ちを最優先する方
- 主に動画視聴やウェブ閲覧が中心の方
- コストパフォーマンスを重視する方
私自身の経験からすると、一度高リフレッシュレートの滑らかさに慣れると、60Hzに戻るのは少し物足りなく感じるようになります。しかし、それは「贅沢な悩み」であり、スマートフォンの基本的な機能性に大きく影響するわけではありません。
最終的には、店頭で実際に触って比較し、自分にとって違いを感じるかどうか、そしてその違いに価値を見いだせるかどうかを判断するのが一番だと思います。
皆さんはどのリフレッシュレートのスマートフォンを使っていますか?差を感じますか?ぜひコメント欄で教えてくださいね!