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Windows 11の動作が重い?メモリ不足を解決する5つの実践テクニック

あなたのPCも「メモリ食い」に苦しんでいませんか?

「最近、パソコンの動きが遅くなった気がする…」 「複数のアプリを開くと、途端にカクカクしてしまう」 「タスクマネージャーを見たら、メモリ使用率が90%超え!?」

こんな経験、ありませんか?

実は私も、愛用している16GB RAMのノートパソコンで同じ悩みを抱えていました。購入当初はサクサク動いていたのに、気づけばブラウザのタブを10個開いただけでファンが唸り、アプリの切り替えにも数秒かかる始末。「もしかして、もう買い替え時?」と不安になったこともあります。

でも、結論から言うと買い替えは不要でした。

Windows 11には、メモリ使用量を劇的に改善できる設定が数多く用意されています。今回は、私が実際に試して効果を実感した5つの方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。これを実践すれば、あなたのPCも購入時の軽快さを取り戻せるはずです。


メモリ不足の正体とは?基礎知識を押さえよう

RAMって何?なぜ不足すると重くなるの?

まず、基本的な仕組みから理解しておきましょう。

RAM(Random Access Memory) は、パソコンが作業をする際に使う「作業机」のようなものです。机が広ければ広いほど、たくさんの書類(アプリやデータ)を同時に広げて作業できます。逆に机が狭いと、必要な書類を引き出しから出し入れする時間がかかり、作業効率が落ちてしまいます。

Windows 11が重くなる主な原因は、この「作業机」がいっぱいになってしまうこと。具体的には:

  • ブラウザのタブを大量に開きっぱなしにしている
  • バックグラウンドで動作するアプリが多すぎる
  • スタートアップ時に自動起動するソフトが増えすぎた
  • 古いキャッシュファイルが溜まっている

これらが積み重なると、16GBのメモリでも足りなくなってしまうんです。

仮想メモリとページファイルの関係

実はWindowsには、物理RAM不足を補うために仮想メモリという仕組みがあります。これは、ストレージ(SSDやHDD)の一部をRAMの代わりに使う技術です。

ただし、ストレージはRAMよりも読み書き速度が圧倒的に遅いため、仮想メモリに頼りすぎるとパフォーマンスが大幅に低下します。タスクマネージャーで「メモリ」タブを開き、「コミット済み」の値が物理RAM容量を大きく超えている場合は、仮想メモリが酷使されている証拠です。

仮想メモリのサイズは「システムのプロパティ」→「詳細設定」→「パフォーマンス設定」→「詳細設定」→「仮想メモリ」から調整可能ですが、基本的にはWindows任せでOK。むしろ、物理RAMの使用量を減らす方が効果的です。


【方法1】ブラウザの「メモリ大食い」を抑え込む

ChromeやEdgeがメモリを食う理由

私の場合、タスクマネージャーを開いて最も驚いたのがブラウザのメモリ使用量でした。Google Chromeだけで4GB以上消費していることもザラ。なぜこんなに食うのか?

現代のブラウザは、各タブを独立したプロセスとして動作させています。これによりセキュリティや安定性は向上しますが、タブを開けば開くほどメモリを消費する構造になっているんです。

実践:ブラウザのメモリ使用量を半分に減らした方法

私が実際に行った対策は以下の通りです:

不要なタブを徹底的に閉じる

「後で読むかも」と思って開きっぱなしにしていたタブが、実は30個以上ありました。正直、そのほとんどは二度と開きませんでした。今すぐ必要なタブだけを残す習慣をつけましょう。

どうしても残したいページは、ブックマークやリーディングリストに保存すればOKです。

拡張機能の大掃除

便利そうだと思ってインストールした拡張機能、実際に使っているのは半分以下じゃありませんか? 私は20個以上入れていましたが、結局使っているのは5個程度でした。

  • Chrome:chrome://extensions/ にアクセス
  • Edge:edge://extensions/ にアクセス

不要な拡張機能は「削除」をクリック。迷ったら一旦オフにして、1週間様子を見るのがおすすめです。

メモリセーバーモードを有効化

ChromeとEdgeには、非アクティブなタブのメモリを自動で解放するメモリセーバー機能があります。

Chromeの場合:

  1. 右上のメニュー(三点アイコン)→「設定」
  2. 「パフォーマンス」を選択
  3. 「メモリセーバー」をオンに

これだけで、バックグラウンドのタブが自動的にスリープ状態になり、メモリ消費が大幅に削減されます。

定期的なキャッシュクリア

ブラウザは閲覧履歴やキャッシュファイルを溜め込みます。これも定期的にクリアしましょう。

  • Chrome/Edge:Ctrl + Shift + Delete を押して「閲覧履歴データの削除」

私は月に1回、この作業を習慣化しています。


【方法2】スタートアップアプリを厳選する

ログイン時に何が起動しているか、把握していますか?

Windows 11を起動すると、自動的に立ち上がるアプリがあります。これがスタートアップアプリです。

便利な反面、不要なアプリまで起動していると、PCの起動が遅くなるだけでなく、常にメモリを圧迫し続けます。

私の失敗談:スタートアップに20個も登録していた

恥ずかしながら、私のPCには23個ものスタートアップアプリが登録されていました。その中には:

  • 一度しか使っていないゲームランチャー
  • 既にアンインストールしたはずのソフトの残骸
  • 謎の「Updater」という名前の怪しいプログラム

これらが裏で動き続け、メモリとCPUを無駄に消費していたわけです。

スタートアップアプリの設定方法

Windows 11でスタートアップアプリを管理するのは簡単です:

  1. Windowsキー + I で「設定」を開く
  2. 左メニューから「アプリ」を選択
  3. 「スタートアップ」をクリック
  4. 各アプリの右側にあるトグルスイッチでオン/オフを切り替え

どのアプリを残すべき?判断基準

迷ったら、以下を目安にしてください:

オンにするべきアプリ:

  • セキュリティソフト(ウイルス対策など)
  • クラウドストレージの同期ツール(OneDrive、Dropboxなど)
  • 業務で毎日使うツール(Slack、Microsoft Teamsなど)

オフにしても問題ないアプリ:

  • 音楽・動画プレーヤー(使う時に手動で起動すればOK)
  • ゲームランチャー(Steam、Epic Gamesなど)
  • 更新プログラム系(たいていは自動で更新される)

私は最終的に5個まで削減し、起動時間が体感で30秒以上短縮されました。


【方法3】バックグラウンドアプリの権限を見直す

見えないところで動き続けるアプリたち

スタートアップアプリを減らしても、まだ油断はできません。Windows 11では、多くのアプリがバックグラウンドで動作し、通知を受け取ったり最新情報を取得したりしています。

天気アプリやメールクライアントなど、バックグラウンド動作が必要なものもありますが、ゲームアプリやあまり使わないツールまでバックグラウンドで動く必要はありません。

バックグラウンドアプリ権限の設定手順

  1. Windowsキー + I で「設定」を開く
  2. 「アプリ」→「インストール済みアプリ」を選択
  3. 権限を変更したいアプリの右側にある三点メニューをクリック
  4. 「詳細オプション」を選択
  5. 「バックグラウンドアプリのアクセス許可」から以下を選択:
    • 常に:常にバックグラウンドで動作
    • 省電力(推奨):必要に応じて動作
    • 許可しない:バックグラウンドでは動作しない

実例:私の設定

  • 常に:メールアプリ、Slack、セキュリティソフト
  • 省電力:天気アプリ、ニュースアプリ
  • 許可しない:ゲーム、動画編集ソフト、その他のツール類

この設定だけで、メモリ使用量が平均して15%ほど削減されました。

Windowsサービスの停止も効果的

さらに踏み込んだ方法として、不要なWindowsサービスを停止する手もあります。

  1. Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. 「services.msc」と入力してEnter
  3. サービス一覧から不要なものを探し、ダブルクリック
  4. 「スタートアップの種類」を「無効」または「手動」に変更

ただし、これは上級者向けです。システムに必要なサービスを止めるとWindowsが不安定になる可能性があるため、必ず事前に調べてから実行してください。


【方法4】Microsoft PC Managerでワンクリック最適化

知る人ぞ知る、Microsoftの純正ツール

ここまで紹介した方法は、どれも手動での設定が必要でした。「もっと簡単に、一発でメモリを解放したい!」という方におすすめなのが、Microsoft PC Managerです。

実はこのアプリ、Windows 11にプリインストールされていないことが多いのですが、無料でダウンロード可能です。私も最近知って使い始めたのですが、シンプルで軽量、それでいて効果抜群なんです。

PC Managerの便利機能

PCブースト機能

ボタン一つで以下を自動実行:

  • 不要なキャッシュファイルの削除
  • 一時ファイルの削除
  • バックグラウンドプロセスの最適化

これだけでメモリが1〜2GB解放されることもあります。

ディープクリーンアップ

通常のクリーンアップよりも深く、古いログファイルや重複ファイルを検出して削除してくれます。

スマートブーストモード

PCのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、必要に応じて自動で最適化してくれる機能。これをオンにしておけば、手動でのメンテナンスが不要になります。

ダウンロード方法

  1. Microsoft公式サイトから「PC Manager」を検索
  2. ダウンロードしてインストール
  3. 起動後、「PCブースト」をクリックするだけ

英語版しかない場合もありますが、操作は直感的なので問題ありません。


【方法5】定期的な再起動で「リフレッシュ」

再起動、侮るなかれ

「パソコンが重い時は再起動」という昔からの定石、実は今でも非常に有効です。

なぜなら、再起動すると以下のことが起こるからです:

  • RAMに蓄積された一時データがクリアされる
  • 不要なキャッシュファイルが削除される
  • バックグラウンドプロセスがリセットされる
  • スタートアップアプリの設定変更が反映される

私も以前は「スリープで十分」と思っていましたが、週に1回は完全再起動するようにしたところ、動作の安定性が明らかに向上しました。

再起動のベストタイミング

  • 週に1回:定期メンテナンスとして
  • 新しいソフトをインストールした後
  • スタートアップ設定を変更した後
  • 動作が明らかに重くなったと感じた時

Windows Updateの再起動も、面倒がらずに早めに実行するのがおすすめです。


まとめ:メモリ最適化で、PCは生まれ変わる

ここまで紹介した5つの方法を実践すれば、あなたのWindows 11 PCもきっと軽快に動くようになるはずです。

今日からできる5つのステップ:

  1. ブラウザのタブを整理し、拡張機能を削除、メモリセーバーを有効化
  2. スタートアップアプリを5個以下に厳選
  3. バックグラウンドアプリの権限を「省電力」または「許可しない」に変更
  4. Microsoft PC Managerをインストールし、週1でPCブースト実行
  5. 週に1回、完全再起動を習慣化

私自身、これらを実践した結果、メモリ使用率が平均70〜80%から**40〜50%**まで改善しました。アプリの起動も速くなり、マルチタスクもストレスフリーです。

もちろん、根本的な解決策として「RAMを増設する」「新しいPCに買い替える」という選択肢もあります。でも、その前に今回の方法を試してみてください。多くの場合、ハードウェアの問題ではなく、ソフトウェアの使い方が原因なんです。

あなたのPCも、まだまだ現役で活躍できます。さあ、今すぐメモリ最適化を始めましょう!